データ消去

我が家では日常の様子もよくビデオに収めています。

わたし自身が親にそうやって記録を残してきてもらって、
すべてが美しいものではありませんがいい思い出です。
写真や動画を大人になってから見てみるとまたおもしろかったり、
嫌な面も見えてきます。

それも含めて、みんないい思い出なのです。

実家へきて、昔のビデオを見ていたら
主人が「いいなぁ、こういうの」と言って、
「俺はこういうのがなかったから」と少しさみしそうにも話していました。

「子どもたちの写真や動画を残していこうよ、特別な時だけじゃなくて何気ない日常とかも」と言うと、
「うん、それはいいね。そうしていこう」と少し笑って言っていました。

それから携帯で画像や動画を撮っては一斉送信で家族へ送りつけ、
わたしだけではなく、みんなで子どもたちの成長を見てきたつもりです。
たまにスクリーンセーバーに映る小さい頃の写真を見ると
初心に返るというか、忘れていた気持ちを思い出させてくれます。
ただただかわいかった頃とか、この時に心配だったこととか
パーッと色が付いたみたいに鮮やかにあふれてきます。

主人は「写真を見ると、忘れていた優しい気持ちを思い出させてもらう。
かわいかったなぁ、とかさ。」ってうれしそうに話していました。

父や母は悩んでいるときには遠くに住んでいても近くにいるかのようにアドバイスをくれたり、
成長を喜んでくれます。
会えなくても写真を送るとうれしい、かわいいねぇと喜んでくれます。
妹は時に妹ならではの視点でアドバイスをくれたり、
親身になって話を聞いてくれます。
弟は返信はないし、アクションがないのでわかりませんが、
ただ、たまにしか会わないのに子どもたちがすごく懐いていて、
それに付き合ってお散歩やサッカー、お買い物にと連れて行ってくれたり遊んでくれます。

便利な世の中だからこそ、かもしれませんが
こうやって子育てをしていて、ひとりで抱え込むことがあまりなく、
うれしさや成長を一緒に喜んで、不安や心配事を一緒に抱えて軽くしてくれる、
ありがたい存在です。

そして、去年は念願のビデオカメラをなんと父に買ってもらってしまいました。
いつかわたしが働けるようになったら、お金は返すつもりですが。

話がずれてしまいましたが、ビデオカメラを手に入れてからは
カメラ小僧並みにコソコソと撮りためたり、写真をパチパチ撮ったりしていました。

それに次男が興味を持ったのはほんとうにすぐでした。
よくパチパチ撮ってよくわからない画像がひどいときは100枚とか撮られていて、
まだ容量があるはずなのに容量がいっぱいで撮れないとかあったりします^^;

届かないところに置いていてもどうにかして取ってくるあの知恵はどこで手に入れてくるのでしょうか・・・・・

そうして先日事件は起こりました。

わたしが長女を授乳して寝かしつけていて、
長男はすでにお昼寝タイム、主人もお昼寝をしていました。
次男は公園でひとしきり遊んだはずなのに、その日は寝るどころかとても元気で
ビデオを撮りたがっていました。
(その日は公園遊びをビデオに撮っていたのです)

あとでね、遊ぼうね、と言いながら次男を放置してしまったわたしがいけないのですが、
次男が「はい、みせてあげる」とビデオを手に横に座ってきました。

「ダメだよ、片づけてきてね」と言ってもいじっています。
長女は寝入ったところで動かしたくないし、騒がせたくもありません。

とか考えていると・・・・・

「あ」と次男が声を上げて、
慌てて取り上げると
・・・・・・・・・・・フォーマット中・・・・・・・・

「ばかたれっ!!!!!!!!!!」
と怒鳴って、メモリーカードを抜いたけれど、
内蔵メモリのデータが消えました。

次男は、呆然としていて、
わたしが「どうしてくれんのよ!!!!!!!!!!!!!!!」と怒鳴ると、
「わーーーーー!!!!!!!!!」と大泣きしながら主人のいるお部屋へ行きました。

主人に促されて、すぐに戻ってきた次男は
「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんね!ごめんなさい!!」と大号泣で何度も頭を下げてきます。

でもわたしもショックで顔があげられません。

次男は顔を覗き込んできて謝り続けます。

わたしがデータを保存していなかったのも悪いんです。
次男がビデオを手に取った時に無理にでも取り上げればよかったのです。

なんだか次男がかわいそうになってきて、
「はい」と言うと
「ごめんなざい~~~~」と鼻水もだばだばで謝ってきます。

とりあえずわたしはデータ復旧の検索をして、
何としてでも近いうちにある運動会に間に合わせようと思います。