副耳物語

長女には生まれつきの外表奇形がありました。

「副耳」です。

副耳とは耳の穴の前やほほにある
イボ状のできもののことです。

1000人に15人と
決してめずらしい病気ではないです。

しかし、目に見えてわかる、外表奇形、
しかも初めての女の子でのことで
わたしは少なからずショックでした。

妊娠中に何か言われたわけでもなく
産まれて
「よかったですね~女の子ですよ~」
と言われて、
泣き声を聞いて
「小さいけど元気だなぁ」なんて思って
キレイにしてもらって連れてこられた赤ちゃんは
右耳の穴の前に、ぽちっとでっぱりがあったのです。

「副耳、ありますね」と言うと
「あぁ、でも縛ればいいよ」と言われて、

手術をするほどではないのなら安心かなぁ、
でも女の子だし、髪をアップにしたら目立つよなぁ、
いや、案外目立たないのかな?
生まれつきだとこれが当たり前、と思うのかな?
小さいし、害がないのならいいのかな?

などなど、
おなかを閉じられながら(帝王切開でした)
考えていました。

傷の痛みや後陣痛が落ち着いてくると
副耳も気になってきました。

1か月の健診も終わったあと、
かかりつけの小児科へ副耳の相談へ行きました。

先生が触ったところ、軟骨がありそうなので
手術して取らないと、とのことでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・手術・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

症状もなく、
ただ見た目だけのために
全身麻酔と言うリスクを負ってまで手術をする必要があるのか。

先生からは1歳までは様子を見ていきましょう、
そこから考えればいい、とのことでした。
局所麻酔でもできるくらいの年齢まで待って手術をする人もいるし、
はっきり言って見た目、美容の問題。
ただ、女の子だからね・・・・
とのことでした。

かえって主人に話すと、
主人はやはり女の子だから手術はしたほうがいいと思うとのことでした。
するなら集団生活に入る幼稚園入園前がいいんじゃないか、との意見です。

わたしは全身麻酔を考えると
小さいうちにそんなリスクを負って、
命のかかわる、何か症状があるわけでもないのに手術をすることに
抵抗がありました。

そこからしばらくして、長女も長男や次男の幼稚園へ行く機会などがあり、
他のお子さんと触れ合うことが出てくると
「赤ちゃん、お耳に何かついてるよ」と取ろうとする子もいましたし、
「ぽこって出てる」と触る子もいました。

髪も薄く、目立つことは目立っていたのです。

そのたびに
「お耳にぽこってついちゃってるの」と話していたのですが
これを本人が言われ続けると気になるだろうなぁ、とか
少しずつ手術の可能性も考えるようになってきました。

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長女の副耳の場合、
泣いたら赤くなりますし、
触ると反応するので
血管も神経も通っていることになります。

軟骨もあるし、確実に手術コース・・・・・・・・・

と悩みながら1歳を迎えました。

報道では2歳のお子さんの手術で医療ミスがあった、とあったりして
ナーバスになっていたと思います。

そんな1歳を過ぎたころから
副耳のところによく湿疹ができるようになりました。

副耳のある子にはめずしいことではないことです。
汗もたまりやすく、
どうしても湿疹ができやすいんです。

何度目かの湿疹の時、
そのときは体調も崩しがちで病院でもらったお薬をもらって
軟膏を塗っていたのですが
1泊で実家に帰った時に
副耳が変色してきました。

これはまずい、
しかも副耳の根元がえぐれたようになってきています。

すぐにかかりつけの小児科へ連れて行くと
先生がすぐに「しばりましょう」と糸で副耳の根元をしばりました。

血管も神経も通っていた副耳ですので
もちろん出血もしていますし、
痛みも激しく、大泣きしています。

痛み止めと抗生剤をもらい、
泣き疲れた長女を抱いて帰るときに
「もっと早くに対処していれば、こんな痛みをかんじさせることがなかったのに」とか
「小さいから傷口からの感染とかあったら重症化してしまう」と
怖いのと後悔で落ち込んでいました。

けれど、落ち込んでいる場合ではないのです。
当人である長女が一番つらいのです。

どんどんと紫色にいなっていき、
夜にはブルーベリーくらいの色になっていました。

翌日には痛みも落ち着いてきたようで
長女はご機嫌に過ごすようになり、ホッとしました。

夜にはパーンと張っていた副耳が
しわしわになっていき、
次の日にの夜に取れました。

取れた時には、あっさりしたもので
もう出血もしていませんし、
本人も泣くわけでもありません。

小児科へ行くと
「ちょっと芯が残っちゃったね」と言われましたが
副耳自体はキレイに取れました。

思いがけずに手術をすることもなく
副耳が取れました。
1歳半過ぎのことです。

少しあとはわかりますが、
今では副耳があったことを忘れてしまうくらいに
キレイになっています。

長女はこういう形でしたが
代わってあげられない子どもの病気が苦しいこと、
外表奇形であったこと、
長男、次男でもそれぞれにいろいろありましたが
3人目だから「ラク」「簡単」ということはなく、
それぞれに個性があるように
心配も不安も悩みもあるのだと痛感しました。

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